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2014

★2014年度 活動報告と御礼

​​いつも温かいご支援をいただきまして、本当にありがとうございます。

お蔭様で2014年度もたくさんの活動をすることができました。

感謝を込めて、ご報告させていただきます。

 

 

Ⅰ.児童養護施設K寮での活動

  ・小中高生18名に対する学習の手助け

  ・中学生3名に対する韓国語学習

  ・幼児、小学生低学年に対する英語学習

  ・幼児から中学1年生までに対する音楽セラピー

  ・小学生、中学生4名に対するピアノレッスン

  ・中高生希望者にマッサージをしながら対話

  ・幼児、小学生に対するおはなし会

 

小中高生18名とは週1回、英語、数学、社会等を一緒に学びながら交流を図りました。各子どもに合った学習方法を考えながら、出来るだけ意欲がわくよう工夫しました。本年は中3が5人と多かったのですが、それぞれ頑張って勉強し、都立高校に3人、私立高校に2人と全員入学することができ、現在、新しい学校にも慣れてきて、学業に部活にと楽しく通学しています。

 

音楽セラピー、ピアノレッスン、韓国語学習、幼児、小学生への英語学習も続いており、発語や姿勢を含めた運動能力、自己表現力等を高められるよう、そして楽しみながら学んでいけるよう考えています。

本年度は、中高生の希望者にマッサージしながら対話をしていく施術師の方も加わり、マッサージをしながらの対話は子どもたちの心の活力になっているようです。

 

秋からは幼児、小学低学年向けに、一大学のサークルの協力を得ながら、本と紙芝居の読み聞かせを行う、おはなし会も始めました。おはなし会は幼いうちに語彙を増やし、自己を表現する力をつけさせたいという狙いがあります。

 

本年度の最高のイベントは、春からプロの演劇関係の方々がK寮にみえて、子どもたちに本格的な創作ミュージカル「夢のつぼみ」を上演させてくださったことです。台詞から演技、音楽、ダンス、メイク等をプロの方々から、直接に何回も指導を受け、舞台を借りての発表の成功は、子どもたちに沢山の学びを与え、自己に大きな自信を与えてくれたようです。

 

厳しい境遇から入寮してきた子どもたちではありますが、「寮が家庭となるように」との施設の方針に添って、子どもたちが心豊かに成長してくれることを願っています。

 

2014年度の外出としては、新年には運動のできるレクリエーションセンターに行きましたが、夏の外出はできませんでした。

各子どもの誕生日には、希望する場所へ行って買物をし、食事をしました。

クリスマスには例年通り、子どもたちと一緒に病院訪問をしました。学習以外の子どもたちとの交わりも大切にしています。

 

 

Ⅱ.児童養護施設K寮を巣立った子どもたちとの交流(アフターケア)

 

18歳で卒寮する子どもたちの多くは、K寮の法人である修道院が寄付等を募り、専門学校や大学へ行く道を選ぶことができます。そして、彼らも高卒で就職する子どもたちもしばらくの間、修道院で建てた自立の家に住むことができます。

しかし、子どもの成育状況によっては、卒寮後、次の施設に行かなければならない場合もあり、巣立っても仕事がうまくいかなかったり、病気になったりと子どもたちの人生の過酷さを感じさせられることも多々あります。

 

本年も仕事や勉学に励んでいる卒寮生とメールや電話で交流し、食事をしながら相談にものりました。また、一時でも気分転換をしてもらえたらと食料を持って療養中の子どもの自宅を訪問し、実際の生活に触れることもできました。

一方、本年もクリスマスの病院訪問や、新年の外出の折には、卒寮生も参加して、子どもたちの良き兄や姉の役割をしてくれています。クリスマスには卒寮生の多くにカードを書き、療養中や母子家庭の卒寮生には食糧等を送って励ましました。

 

 

Ⅲ.ご高齢の方々のための病院とホームを訪問

 

毎週第二日曜日の午後、お見舞いの少ない方、またお話が好きな方々と車椅子散歩や対話をしながら過ごしています。

ホームでは屋上で花々に触れたり、リハビリ室でピアノを弾きながら皆で歌を歌ったりしています。

病院では、担当者が毎月同じ方を訪問するようにして、各患者さんの好みを知り、スマホに音楽を入れたり、本を持って行ったりと一時でも楽しんでいただけるよう、交流が深まるよう工夫しています。

 

クリスマスにはK寮の子どもたちと職員さん、私たちの合計40名で訪問し、手作りのカードと折紙作品を持って、350床を歌いながら回りました。カードやペーパー作品は、周りの方々、中高生、施設の職員の方々によって作られています。

夏のミュージカル公演で自己に自信をつけた子どもたちは、各患者さんのベッドの脇で積極的にカードを読み、ペーパー作品を飾るなど色々と気配りしてくれました。ホームではミュージカルの歌とパフォーマンスも披露して入所されている方々に喜んでいただけました。子どもたちも患者さん方に接することで、沢山の人生勉強をさせていただいています。

 

 

Ⅳ.対面朗読

 

会員一名は図書館で目の不自由な方々のための対面朗読に携わっています。

 

 

Ⅴ.販売活動 

 

皆様から温かいご支援をいただくとともに、2014年度も有機農法による伊予柑、甘夏、レモン、乾燥糸こんにゃく、アドヴェントカレンダー、手作りアクセサリー等を販売させていただきました。皆様からのご寄付や販売収益は、上記活動に使わせていただいたほかに、2014年度もベトナム困窮地区の活動(生活、教育)支援に使わせていただきました。会報のオザナムニュースに活動報告が載っています。

 

 

Ⅵ.東日本大震災復興支援

 

日本のヴィンセンシオ会としては、仙台のヴィンセンシオ会の方々が、仮設住宅等の一人暮らしのご高齢の方々を訪問しながらお話を伺い、時に生活支援もしておられます。また、福島の仮設住宅には、長崎のヴィンセンシオ会と全国理事会が協力して、本年も生活物資をお送りしました。大震災から4年、現地の皆様にとっては復興への厳しい道のりが続いておられます。私たちも祈り、共に、できることをさせていただかなければと思います。

 

世界の様々なところで紛争や自然災害が起きており、沢山の人々が困窮に直面しておられます。

また、経済や効率優先の競争社会から、弱い立場に置かれた方々、そして新たな貧困、子どもにきちんと教育を受けさせられない、いじめ等の重い現実もあります。平和なお互いに住みやすい世の中になるよう、思いやり、共感、そして分配の心が人々の中に育つことを祈りつつ、今年も微力ながら、少しでも周りの方々のお役に立てるよう努力していきたいと思います。

2014年度後半には、皆様のお呼びかけのご協力で、例年にない多くのご支援をいただくことができました。大変ありがたく、ご高齢の方々や子どもたち、海外の方々、そして社会で困難に直面しておられる方々のために、大切に使わせていただきます。

 

今後とも温かいご支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

 

                                  2015年8月

                                  聖ヴィンセンシオ・ア・パウロ会(SSVP)

                                  第二田園調布協議会 一同

 
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